歩いて作る動物図鑑、南アフリカで保護されたミーアキャットの赤ちゃんを撮影!

南アフリカの保護施設で人の足元に寄り添うミーアキャットの赤ちゃん

絶滅危惧ランク

EX
Extinct(絶滅)
EW
Extinct in Wild(野生絶滅)
CR
Critically Endangered(絶滅寸前)
EN
Endangered(絶滅危惧種)
VU
Vulnerable(危急種)
NT
Near Threatened(準絶滅危惧)
LC
Least Concern(低リスク)

ここはケガをしたり群れとはぐれた野生動物の保護活動をしている施設

アフリカ全土で密猟によって野生動物の個体数現象は問題になっている一方、真剣に保護活動に取り組んでいる人々もたくさんいる。もし海外でこういった保護センターに行ける機会があれば是非立ち寄ってみて欲しい。国によって保護の方法は異なるが、日本では絶対に得ることのできない体験や知識を得ることができる。この南アフリカにあるCornell skopではライオン、チーターなどの大型肉食動物やダチョウ、バブーン、カラカル、その他爬虫類なども守られている。日本の民間ではできない土地面積で飼育する必要があるので、その規模感は小さい動物園なみだ。

腕に抱かれた双子のミーアキャットの赤ちゃん

親とはぐれた双子のミーアキャット

ミーアキャットは、マングース科に属する小型哺乳類で、南部アフリカの乾燥地帯に生息しています。体長は約25〜35cm、尾は20〜25cm程度で、体重は1kg前後と軽量です。最大の特徴は「見張り行動」で、群れの中の1匹が後肢で立ち上がり、周囲を警戒する姿がよく知られています。昼行性で、日中に地表を活発に動き回り、昆虫や小型爬虫類、果実などを採食します。ミーアキャットは社会性が非常に高く、10〜30匹の群れで生活し、巣穴で共同生活を行います。群れには明確な順位があり、特に支配的なペアのみが繁殖することが多いです。鳴き声によるコミュニケーションも発達しており、捕食者の種類ごとに異なる警戒音を使い分けることが知られています。愛嬌ある外見とは裏腹に、極めて戦略的かつ協調的な生態を持つ動物です。

昆虫を捕まえて食べるミーアキャットの赤ちゃんの接写写真

昆虫食を好む

ミーアキャットの食性は主に動物食で、雑食傾向も持ちます。主な食べ物は昆虫(コオロギ、バッタ、カブトムシの幼虫など)で、これらを地中に潜って前肢で掘り起こして捕まえます。さらにサソリやクモ、ムカデ、トカゲ、小型ヘビ、鳥の雛なども捕食対象です。毒のあるサソリも、頭部を素早くかみ砕くことで毒針を無力化してから食べることができます。また、植物質のものも補助的に食べ、果実や根、球根などを口にすることもあります。水分は主に食物から摂取するため、乾燥地帯でも適応して生きていけます。狩りは単独で行われますが、危険が迫ればすぐに群れで連携して対応する能力もあります。鋭い嗅覚を使って獲物の居場所を見つけるのが得意で、土の中に隠れている獲物も巧みに探し出します。このように、ミーアキャットは環境に適応した多様な食性を持つ優れたハンターです。

小さな体でカメラを見つめるミーアキャットの赤ちゃんと、その背後に寄り添うもう一匹

ミーアキャットの個体数は?

IUCNで「低リスク(LC)」と分類されており、現在大規模な保護活動の対象にはなっていません。しかし、乾燥地帯の生態系全体を守る中で、間接的にその生息環境が保全されています。南部アフリカでは国立公園や保護区の設置が進められており、これらのエリアではミーアキャットの生息も安定しています。観光資源としての価値も高く、「ミーアキャットツアー」などのエコツーリズムが地域の保全意識を高めるきっかけにもなっています。また、動物園や野生動物保護団体では、種の生態や社会性を教育目的で紹介し、人々の関心を高める活動が行われています。一部地域では農地拡大や気候変動による生息地の変化が懸念されており、長期的なモニタリングや環境教育の継続が求められています。絶滅危惧種ではないからこそ、今のうちから環境保護と共に種の存続を見据えた活動が重要です。

花柄のシャツの人物に優しく抱かれたミーアキャットの赤ちゃんが正面を見つめている

Kornell skopでの保護活動について

南アフリカでは多様な動物保護活動が行われており、コーネル大学のAHEADプログラムでは野生動物・家畜・人間の健康を一体で捉える「One Health」アプローチを推進しています。特に国境を越えた生態系保全や疫病対策が注目されています。また、SANCCOBはアフリカペンギンなど海鳥のリハビリや再導入を行い、教育にも力を入れています。さらに、西ケープ州にあるCornellskopでは、保護されたライオンやミーアキャットなどを飼育しつつ、観光を通じた教育活動を展開。繁殖は行わず、動物の福祉を重視し、収益は保全に活用されています。

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